福祉作業所との連携

塩ビパイプのカットや穴あけ作業を依頼

塩ビ管水鉄砲の材料である塩ビパイプは、通常は4mや2mという単位で販売されています。
ワークショップなどで使用するためには使いやすい長さに切りそろえたり、水が出る穴をあけたりという加工が必要になります。

ワークショップ参加者の増加とともに、こういった準備作業がとても大変になってきました。

そこで、塩ビ管水鉄砲ねっとでは今年からワークショップで使用する材料の加工作業を障がい者が働く福祉作業所に依頼しています。
障がい者が働く福祉作業所は、大きな仕事の受注、短納期や複雑な作業を受注することが難しく、福祉作業所の作業量の確保に困難を抱えています。結果的に福祉作業所で利用者が行う作業は、例えば紙袋の製作などのような単純で単価の低い“内職的な”作業に限定されることが多いのが実態です。

塩ビ管水鉄砲のワークショップは、夏にしか実施しませんので、秋から春にかけてゆっくりと作業することができます。
また、数量も何千個というような量にはなりません。
作業の内容的にも複雑すぎず、単純すぎずといったところです。

そういった事情がうまくマッチして連携することとなりました。

福祉作業所が抱える悩み

【福祉作業所が抱える制約条件】
1.一施設が小規模であり大きな仕事はさばけないので受けられない。
2.納期のコントロールが難しく、短納期の仕事は受けられない。
3.危険性があったり複雑な機械・工具・設備・PCなどを使った作業はできない。

上記のような制約の中で、健常者と同様の最低賃金を支払うことは難しく、その結果、作業者の時給が数百円というケースもあるようです。

内職的な仕事は最終的に利用されるまでに、何階層かの下請け構造になっていることが十分考えられます。
その段階段階でマージンを取られてしまうというのも低単価となる一因となっていると考えれます。

本来的には、福祉作業所それぞれの独自の製品やサービスなどを、できるだけ消費者に近いところで販売できれば、より単価が高く、利益率の高い仕事となるはずです。この経済原理を考慮した例として、“自家製パン”などを作って直接販売している福祉作業所などもあります。

マイクロビジネスと相性が良い福祉作業所

塩ビ管水鉄砲ねっとからの依頼作業は、数量が少なく、納期に余裕(秋から初めて夏までに準備)があり、危険で複雑な工具を使用しないため制約条件を満たせる上に、一般的な内職作業よりも消費者までの経路が短いため一般的な作業単価よりも大きくできていると思います。
また、そもそも小さな作業を外注できるようなところも普通はないわけです。
そういう意味では、非常にうまくWin-Winなマッチングが成立していると思います。

今後、塩ビ管水鉄砲が普及すれば、より多くの仕事を発注できるようになると思います。
また、少し複雑な作業も依頼することができるようになるでしょう。

我々のようなスーパーマイクロビジネスと福祉作業所は、もしかしたら案外相性が良いのかもしれません。
水鉄砲以外にも、誰にも頼めないけど自分たちだけでは処理しきれないような作業を抱えているマイクロビジネスが結構あるかもしれません。

塩ビ管水鉄砲ねっとと連携する福祉作業所の紹介

塩ビ管水鉄砲ねっとからお仕事を依頼している福祉作業所をご紹介いたします。
様々な作業を丁寧にされています。
小さな作業でも大歓迎とのことですので、もし数量が少なすぎてどこにも頼めないような内職作業などがあればぜひお問い合わせしてみてください。

福祉作業所の紹介

「チャレンジこぶし」

手作りクッキー製造販売、製袋作業(ショッピングバック作成)、スリッパ袋詰め、
公園清掃、育苗・花植え・花壇管理、資源回収、腐葉土作り、DM封入、
リサイクルショップ経営、体育活動・音楽活動

「福祉工房 こぶし」

手作りクッキー製造販売、製袋作業(ショッピングバック作成)、
育苗・花植え・花壇管理、資源回収、腐葉土作り、
自主製品製作(季節に合わせた小物、ステンシルコースター、手作りうちわ)、体育活動・音楽活動

運営

特定非営利活動法人「こぶしの会」

NPO法人こぶしの会は、「福祉工房こぶし」と「チャレンジこぶし」の作業活動を中心に「親の会」や地域の方々の協力を受けながら、『共に生きる』を合い言葉に、障害をもった人たちが豊かな生活を営んでいけるような、開かれた作業所をめざします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です