塩ビ管水鉄砲のつくりかた③組立前の加工

塩ビ管水鉄砲をつくるためには組立前に塩ビ管や継手(つぎて)などを切断したり、穴けする必要があります。このページでは組立前に必要な加工と加工方法について解説します。

水道管でつくる手作り水鉄砲のつくりかた一覧

塩ビ管水鉄砲のつくりかた①材料
塩ビ管水鉄砲のつくりかた②必要な工具
塩ビ管水鉄砲のつくりかた③組立前の加工
塩ビ管水鉄砲のつくりかた④組み立て方法
ベーシックモデルの材料リスト(パイプ口径25ミリ)

パイプの切断

塩ビ管(塩ビパイプ)を切断するには“塩ビカッター”という専用の工具を使うのがおすすめです。のこぎりでも切断できますが、塩ビカッターの方が早く、きれいに、安全にパイプを切断することができます。

工具についてはこちらのページで詳しく解説しています。

パイプの切断方法

塩ビカッターでのパイプの切断方法は次のとおりです。

  1. 油性マーカーで寸法をマーク
    まず油性ペンで必要な長さの位置にマークをしましょう。

    ☆パイプのような曲面にまっすぐな線を引くのは難しいので点をマークするだけでOK
  2. 塩ビカッターで切断する
    塩ビカッターは、はさみのようにはさんで塩ビ管を切断します。塩ビカッターを握るごとに「カチッ、カチッ、カチッ」と少しずつ刃が閉じてゆき、何回か塩ビカッターを「握る」「離す」を繰り返すとパイプを切断することができます。

    ☆数ミリずれたり、少しななめに切れてしまっても大丈夫です。水鉄砲が完成するとパイプの切り口は継手(つぎて)に入り込んでしまって見えなくなります。

パイプごとの長さ

パイプを切断する長さや本数は製作したい水鉄砲のサイズによって異なります。また、必要な本数や長さの組み合わせも水鉄砲の種類によって異なります。

基本的でシンプルな“ベーシックモデル”のパイプの切断寸法は次のページにまとめています。

ベーシックモデル画像

塩ビ管水鉄砲をはじめて製作される場合は、まずはこのベーシックモデルを作るのがわかりやすいと思います。

パイプ切断面の面取り

“面取り”とは?

“面取り”とは角ばったところを削ることで角をとることです。

塩ビ管水鉄砲では組立前に次の箇所の面取りをします。

面取りする理由は、シリンダーにピストンを挿入する際に面取りをしていることでパッキンとなるOリングが引っかからないようにするためです。

面取り方法

面取りをするためには専用の工具を使います。塩ビ管の切断面の面取りには“ノガバー”という工具が最適です。

グリグリ回すタイプの一般的なパイプリーマも使っていましたが、ノガバーが圧倒的にきれいに早く面取りができます。

一般的なパイプリーマ

工具については次のページでより詳しく解説しています。

塩ビ管水鉄砲のつくりかた②必要な工具

面取り作業の手順

  1. ノガバーの刃を塩ビ管の切断面の内側の角に当てます。
  2. 次にノガバーの刃が切断面の内側を一周するように動かします。
  3. 数週くらい削ればOKです。

水が出る穴をあける

塩ビ管水鉄砲の組み立て前に水鉄砲の水が出る穴を開ける必要があります。具体的には“キャップ”という継手(つぎて)に電動ドリルで穴を開けます。

塩ビ材料に穴を開けるには安価な電動ドリルと木工用のドリルビットで十分です。工具についてはこちらのページで詳しく解説しています。

塩ビ管水鉄砲のつくりかた②必要な工具

穴あけ方法

電動ドリルでの穴あけ方法は次の通りです。

  1. キャップの内側を上にして台に置き固定する。(手かクランプ、バイスなどで固定)
  2. 電動ドリルのビットをキャップ内側の中心(正確でなくてよい)に垂直に立てる。
  3. 電動ドリルを順回転させる。(なかなか穴が進まない時は逆転してるかもしれません)
  4. 徐々に回転数をあげ、上から押す力も強めてゆく。
  5. 貫通したらドリルを逆転させながら引き抜く。(このとき少し穴の側面を削ってやるとバリがとれます)

★ドリル使用上の注意点

材料を押さえる手がドリルの刃より下にあるのは大変危険です。クランプなどで挟んで押さえるかキャップの内側から穴をあけるようにしましょう。また、ドリルの下にはドリルがキャップを貫通しても大丈夫なように木の端材や段ボールなどを敷きましょう。最後に、タオルや服のそでがドリルに巻き込まれるのも大変危険ですのでご注意ください。

穴の大きさ

塩ビ管水鉄砲の水が出る穴の大きさは3.5mm~4.5mmが最適です。

穴の大きさによって水での出かたや押し出すとき、水を吸うときに必要な力が変わってきます。

穴の大きさ水の出かた必要な力
大きい一度に多くの水が出るので風の影響を受けない
圧力がかかりづらいので飛距離が出ない
小さい力で水を吸って押し出せる
小さい一度に多くの水が出ないので風の影響を受けやすい
圧力がかかりやすく飛距離が出やすい
水を吸ったり押し出すときに力が必要

小学校までは4.5mm、小学校低学年以上は4.0mmくらいがおすすめです。

シリンダーに挿入するキャップ表面を削る

シリンダーとなるパイプにキャップと言う部品がサイズ的に挿入できない場合があります。

ベーシックモデルの場合VP13キャップがVP25パイプに入らないことがあります。

これはキャップの表面に型番などが浮き彫りされていたり、キャップ製造時のバリが大きいためです。

型番などの突起が引っかかり挿入できない
型番などの突起を金ヤスリで削る

そのような場合は金ヤスリで表面を削ります

塩ビパイプは柔らかい素材なので、割と簡単に削れます。

以上で組み立て前の加工は完了です。あとは接着剤を使って組み立てるだけです。

水道管でつくる手作り水鉄砲のつくりかた一覧

塩ビ管水鉄砲のつくりかた①材料
塩ビ管水鉄砲のつくりかた②必要な工具
塩ビ管水鉄砲のつくりかた③組立前の加工
塩ビ管水鉄砲のつくりかた④組み立て方法
ベーシックモデルの材料リスト(パイプ口径25ミリ)

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親子で水鉄砲を塗装
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